2026-03-06-Fri

卒業生レポート/望月けい個展「俗世」

 
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人気イラストレーター、望月けいさんが池袋PARCOで個展「俗世」を開催。

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デザイン美術学科 キャラクター・マンガ・フィギュアコースを卒業後、2015年よりフリーランスのイラストレーターとして、圧倒的な画力とオリジナリティで唯一無二の存在感を発揮する望月けいさん。
2025年11月21日より12月15日の25日間に渡り、東京の池袋PARCOで、6年ぶり2度目となる個展が開催されました。一万人を超す来場者が訪れ、話題となったその模様をレポートします。

地獄と救い。

キービジュアルのインパクト。

望月けい個展「俗世」の舞台は池袋PARCO本館7階PARCO FACTORY。モノトーン×レッドで描かれたキービジュアルは、一度見ると脳裏に焼きつくような強烈なインパクトを与えます。顔を取り囲むように伸びた指は、「地獄へ落ちろ」という絶望と、差し伸べられた「救いの手」という相反する世界を表現しているとのこと。芥川龍之介の作品「蜘蛛の糸」をイメージしているそうです(望月けい個展「俗世」図録/対談より参照)希望と絶望が絡み合う、混沌とした世界はまさに「俗世」とシンクロしています。
来場者多数のため連日人数制限され、会場前には常に長蛇の列ができていて望月さんの人気の高さが伺えました。

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待望の新作をはじめ約100点を展示。

今回出展するのは、本展のために描き下ろしたイラスト数十点をはじめ、望月さんがデザインを担当するFate /Grand Order『バーヴァン・シー』の書き下ろしイラストやオリジナルイラスト、過去に手掛けた作品など、約100点のラインアップ。会場の空間は「退屈」「騒音」「盲目」の3つのテーマで構成されています。
情報過多な社会の中で、作品が本来持つ魅力や作家の意図が、数字や情報の多さによって見えにくくなっている現状に課題を投げかけます。個展「俗世」では来場者が自身の観賞眼と向き合い、作品の持つ本来の価値を再発見できるような体験を創出します。

一瞬で望月けいワールドに没入。

入場すると新作を中心に、両壁に配置された大型パネルのイラストに迎えられます。その迫力は並大抵ではありません。日常から切り取られ、一瞬で望月けいワールドに包み込まれる没入感。エッジの効いた線、どこまでも深く吸い込まれるような表情、伸びやかで躍動感のある肢体、大胆な構図と人物の絡み、すべてが唯一無二でどの作品もすみずみまで入念に描き込まれ、完成度の高さに圧倒されます。

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次の出現するのは、レッドの壁にブラックのスピーカーモチーフが鮮烈な印象の展示ルーム。壁掛けやハンギングだけでなく、天井にまで作品が掲示され、その数の多さに驚くばかりです。さまざまなキャラクターがさまざまな画風で描かれ、観賞すればするほど奥深く、より細やかに望月けいさんの一面を知る楽しみもあります。作品の間にはメッセージが書かれ、望月さんの作家としての哲学を垣間見る喜びもありました。

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さらにシャープなストライプの展示ルームへと導かれると、望月けいワールドが華麗に炸裂。ここ数年の望月けいさんの作品の進化を間近で鑑賞でき、イラストレーターとしての仕事の幅広さに驚きます。 そして本展のクライマックスである作品「俗世」や最新作との対面。その内容はここではご紹介できませんが、圧巻の表現力と画力にきっと誰もが息をのみ、魅了されることでしょう。
望月けい個展「俗世」は、2026年3月6日から29日まで大阪の心斎橋PARCOでの開催が決定されており、ぜひ学生のみなさまには望月けいさんの世界観を会場でリアルに体感していただきたいと思います。

会期中、ファン歓喜のライブペイントも。

また11月24日より30日まで、壁面の巨大パネルに望月さんがその場でイラストレーションを完成させていくというライブペインティングイベントが企画されました。来場者が固唾を飲んで見守る中、驚くほどのスピードでペンを走らせ、さまざまなキャラクターを描き込んでいきます。シーンと静まり返った会場は神聖ともいえる空気感に包まれました。 作家が目の前で作画するという、ファンにとっては夢のような体験。イベント最終日、完成時には大きな拍手が沸き起こったそうです。

作品の販売をはじめ、「俗世」の図録やオリジナルグッズなど、今回の個展を記念した品も用意され、中には完売となったアイテムも。会場では望月けいさんのファンの方々の熱量を感じることができました。

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イラストレーションの世界に新たな境地を開き、国内外に向けてさらに飛躍する本学の卒業生、望月けいさんの今後の活躍を楽しみにしています。

●お知らせ


望月けい個展「俗世」は、2026年3月6日から29日まで大阪の心斎橋PARCOで開催されます。詳細情報は特設サイトへ。

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  • 望月けいProfile

    その線に宿る力はまさに怪物。攻撃に全振り、それでいて表現幅は広い。外れのないストロークと色で、感情を射抜くイラストレーター。2015年よりフリーランスとして活動を開始し、ゲーム、音楽、書籍など幅広い分野で唯一無二の存在感を放つ。破壊的な創造性で常に自身の表現を更新し続ける。
    代表作に『Fate /Grand Order』バーヴァン・シー(妖精騎士トリスタン)、『刀剣乱舞』京極政宗、『レーシングミク 2025Ver.』『第四境界』キャラクターデザインなど。