2023-02-18-Sat

舞台芸術コース卒業公演2023

 
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剣が舞うアクションあり、心ときめくロマンスあり。 名作「三銃士」をアレンジしたスケールの大きな舞台公演。

舞台で輝く、舞台を輝かせる。演者と制作が心をひとつに。

舞台芸術コースの[身体表現]と[舞台制作]の学生たちの、2年間の集大成となる卒業公演が、2023年2月18日(土)川西市みつなかホールで華やかに幕を開けました。演目は「三銃士ロイヤル・ミッション〜人魚の涙」。加納竜先生が企画・監修し、脚本・演出はさとうしょう先生が手がけたドラマチックな時代活劇です。演技だけでなく、殺陣やダンス、歌を披露する場面も盛り込んだ見応えたっぷりのストーリー。メリハリのある展開に合わせて、照明や音響、舞台美術などにも工夫を凝らし、観客を物語の世界へと引き込んでいきます。2幕12場の中に数多くの見せ場があり、舞台に立つ学生も舞台を支える学生も、全力を尽くすという意気込みが伝わってきました。

 

男装の主人公が母の仇を打つドラマチックな物語。

母が暗殺集団に殺害された主人公、莉璃杏(リリアン)は、仇を打つために男装して、武士団のメンバーとなります。犯人を探すサスペンスタッチのストーリーに、兄弟子たちとの友情や恋物語をからませ、話はどんどん進行していきます。どの配役にもスポットの当たる瞬間があり、懸命に演じる学生たちの姿が印象的。役に合った所作や立ち居振る舞いを身につけ、誰もが熱く演じます。緊張感あふれる戦いのシーンがあると思えば、コミカルな場面もあり、緩急のある舞台は観客を飽きさせません。

  • 大勢が所狭しと舞台を駆け回る、緊迫感あふれる殺陣のシーン。しっかり息を合わせ、稽古の成果が現れていました。
  • 衣装やヘアメイクも学生たち自身が準備。全体のバランスを考えながら、役のイメージに合わせて作り上げました。
  • ロマンスも作品の重要なポイント。デュエットや演技力が試される二人きりの場面は緊張でドキドキ。
  • 幻想的な紫のライティングに包まれて。暗い場面でも役者たちをくっきりと浮かび上がらせるのは照明の手腕。
  • クライマックスを効果的に盛り上げるのは音響チームの腕の見せ所。リハーサルを重ねてベストな音に仕上げます。
  • 役者の動きに合わせて光の強弱や色を調節し、舞台の雰囲気を盛りあげます。ピンスポットで照らすのは特に緊張する一瞬。

フィナーレの拍手が鳴り響く中で、観客へ「ありがとう」。

フィナーレでは演者だけでなく、舞台裏で大活躍した制作チームも登壇。物語のベースとなった三銃士の「皆はひとりのために、ひとりは皆のために」という合言葉そのままの一体感に満ちた舞台でした。卒業公演をやり切った満足感と達成感でいっぱいの学生たちに、客席から惜しみない拍手が送られました。

指導教員から一言

演劇で鍛えたコミュニケーション力を社会でも役立てて。

卒業公演では事前にオーディションを行い、希望の役や得意なことを学生自身にアピールしてもらって、最終的にキャスティングしました。誰もが魅力を発揮して、舞台で輝くことが大切ですからね。本公演ギリギリまで稽古に明け暮れ、みんなよく頑張ったと思います。
演劇はコミュニケーションが要です。自分一人では成り立ちません。時には自分の思いが伝わらない理不尽さを学ぶのも演劇の教訓のひとつ。意見の違う人ともぶつかりながら、良い作品を作り上げていく-----それは演劇の世界に限らず、実社会でも起こりうる事です。演劇はその時、その瞬間に、必ず役に立つと思います。

メディア・芸術学科
 舞台芸術コース
[身体表現]
教授 加納 竜 先生