
大阪芸術大学デザイン学科視覚情報デザインコース卒業。映像制作会社を経て絵本作家デビュー。子供向けグッズの企画制作『colobockle』主宰。絵本、イラスト、映像、クラフトなど、多彩なジャンルで活躍中。中目黒に絵本とオリジナルグッズのショップがある。

絵本からスタートして
憧れの仕事を手に入れた
動物のイラストやコラージュ作品の絵本にキッズ用品、雑貨、そしてCMのキャラクターデザインなど、イラストレーターとして活躍する立本倫子さんは、大阪芸術大学のデザイン学科視覚情報デザインコースの出身です。同大学を卒業後、東京の映像制作会社へ就職、一方で独自に開設したホームページにイラスト作品を発表。これを見た編集者から絵本制作の声が掛かりました。
「子供のときから、一生に一冊でもいいから絵本を描きたいと思っていました。子供関連のイラストを描きたいという気持ちが根っこにしっかりとあって。そのためにはどうすればいいのか、ということを常に考えていましたね」。これをスタートに立本さんはイラストレーターとしてのキャリアを歩むことになりました。

実技を身につけると同時に
プロとしての心構えを学ぶ
子供のころからの夢をかなえた立本さんが教鞭を執るイラストレーションコースは2013年4月に開設されました。イラストの基礎をみっちり学ぶほか、お菓子のパッケージをデザインしたり、文章からイラストをイメージしたりと、具体的な課題に取り組みます。
「画材は自由です。自分に合った画材を見つけて欲しいのです。自分の画材が見つかると、創作意欲が増して、ぐっとオリジナリティが出てきます」。さらに、学生には、実技を身につけるのと同時にプロとして仕事をしていく上での心構えも教えていきたいと話す立本さん。イラストレーションの仕事、と言ってもジャンルはさまざま。マンガ、絵本からCMのキャラクターデザイン、パッケージデザインなどの広告関連まで、多様なジャンルのなかで、自分の作品を通して社会とどのように関わり合いたいのか、卒業するまでに徐々に考えていって欲しいと言います。「自分のやりたいことと社会が求めるもの、それがピタリとはまったときに仕事になります。作品のオリジナリティを究めて、プロとして求められるクオリティに高めることはもちろん、いつでもオファーに応えられる心構え、そして使いたい、と思ってもらえるように作品性を高めることが大切です」



1〜4.コロボックル作品5.最新作『おひさまとかくれんぼ』(教育画劇)6.企業商品のパッケージデザインも数多く手がける。写真:2012年9月より発売された入浴剤のパッケージデザイン『バスクリンⓇハピバスⓇ』