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メディア・芸術学科 舞台芸術コース  三林京子 教授

見せます!日本の伝統を引き継ぐプロの女優魂。

1951年、大阪市生まれ。文楽の人間国宝故桐竹勘十郎氏の娘として生まれ、女優の道へ。初舞台は1975年の「女坂」での留璃子役。古典芸能にも造詣が深く、桂米朝に師事し、落語家「桂すずめ」としても幅広く活動する。

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役者として立っていくうえで
基本となるのは立ち居振る舞い

役者を目指すにあたって、まず学ばなければならないのは、正しい姿勢で歩いて、座ってという立ち居振る舞いの基本です。例えば、現代の暮らしはイスとテーブルが基本になっています。だから、若い人たちにとって正座で座り続けるのもしんどかったりするでしょう。でも、それでは日本人の役者として、きちんと日本人を演じられないのではないかと思います。挨拶や礼儀作法にしても同様です。服装もスカートやパンツといった洋服がファッションの基本。だから、様々な時代の日本人をきちんと演じられるように和服の着付けも指導していきます。
若い人たちが自信をつけるのは、今まで経験したことのない、何かに出会って、それを身につけることができたときじゃないでしょうか。日本人としての正しい所作や礼儀作法を身につけるというプロセスを通じて、この厳しい時代を生きていく自信をきちんとつけていって欲しいと、私は思っています。

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役を演じていくなかで
成長していく学生たち

学生たちと何度も一緒に舞台を作っていますが、なかでも印象的だった舞台があります。それは幕末の大奥を描いたものでした。薩摩長州の軍勢が江戸へと攻め寄せてくるという激動の時を、いかに堂々と女性たちが生き抜いていったかを描いた舞台です。外様大名である薩摩島津家から将軍家に輿入れし、大奥の女性たちを差配し、大奥が廃された後の身の振り方まで面倒を見た天璋院篤姫。
その主役、天璋院篤姫を演じた学生は見事でした。舞台を作っていくうえで小道具も担当し、その他の役割を演じる役者との練習や大道具などのスタッフとの打ち合わせでも篤姫さながらのリーダーシップを発揮していました。なかでも感心したのは、練習やリハーサルが終わった後の掃除まで誰に言われるまでもなく、自らすすんで引き受けていたこと。彼女の行動はまさしく演ずる篤姫そのものだったといえるでしょう。

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どんなことにも全力で
取り組むのが役者の仕事

正しい立ち居振る舞いを身につけることとともに、もう一つ学んで欲しいのが、篤姫を演じた学生のように、どんなことにも全力で取り組むという心構えです。それは舞台だけではなく、学校の他の授業でもそうですし、学外でのアルバイトや自宅でも同じ。学校やアルバイトなど日常生活で全力を出し切ることのできない人が、客席から一段高いところにある舞台で光輝けるはずもありません。だから、役者にはなにごとにも全力で打ち込む姿勢が大事なんですね。もちろん、舞台で輝くことのできる人は、舞台を降りた日常生活でも輝けるはずです。
天璋院篤姫を演じた学生は、その舞台を見に来ていた、あるプロダクションにスカウトされ、今ではプロの役者としてのスタートラインに立っています。見る人が見れば、彼女が全力でその舞台に取り組んでいたことがわかるんですね。舞台の上では何もごまかせません。その人の生き方すべてが露になるのが舞台なんですね。

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